やばいIRS 便秘の税理士

2020年の春から始まったCovid-19のパンデミックにより、IRS(米国国税局)のシャットダウンが起こり、通常の業務に多々なる遅延が発生し続けています。異常事態です。
更に、税金の徴収に血道を上げているIRSは、自動通知(Automated Notices)を頻発しています。
たとえ、正しくファイルをして、きちんと納税されていても、IRS側で正しく記録されてないことがあり、納税せよとの、自動通知が頻発しております。IRSはランダムに納税者を選んで、監査を行うことも多々あります。今年は、300ミリオンの自動通知が発行される見込みです。
上の表は、Wall Street Journalに掲載された、IRSの過去6年間の“Math Error”Noticeの発行数です。
突出しているピンクの棒グラフは、2021年に発行された「Math Error Notice」の数です。
「記録的」な11ミリオン(11億)通の通知を発行しています。
2020年に発行されたコロナ補助金を2021年にタックスファイリング時に申告したのですが、納税者の多くに、計算間違いだ、という通知が発送されました。
2021年には、子供手当の前倒し支払いにコロナ補助金の第三弾がありました。ということで、今年の2022年は、もっと多いMath ErrorのIRS Letterが皆さんのお手元にくるんではないか、と。
IRS Letterは、ここ2年で急増してます。
納税したのに、納税しとらんがな、というお手紙。
ファイルしたのに、ファイルしとらんぞ、というお手紙、弊社、結構、受け取っております。
そういう時は、まず、お手紙で説明(というか、抗議)して、配達証明の方法で送ります。
そして、IRSに電話します。
コロナ禍の前でしたら、1-2時間の待ち時間で、やっとIRS Agentとお話ができます。
しかし! コロナが始まってからは、IRSの人員不足で、電話が通じない!! という事態が続いています。私ども専門家の専用電話にも、通じない。
よく考えれば、コンピュータが作った手紙が殆どなので、間違っている通知も多い。
ものすごい金額の罰金がかかれたIRS Letterを横に於いて、IRSに電話するんですが、途中で携帯のバッテリーが切れたことも。
最初の音声メニューで、何度も何度もやり直して、やっと。。。とおもったら、「話がかかりすぎて、応答できません。」、とぶちっと電話はきれます。
そのままにしておくと、「ペナルティー倍増じゃけんのう。」というお手紙がきて、それでも電話が通じないと、ついに「差し押さえ直前じゃぁ、ワレッ!」という手紙が来ます。
青くなって、電話しますが、5時間まったことも。
ほかの仕事をしながら、IRSの待ち受け音楽を聴くのですが、その仕事に集中できるわけもなく。
胃が痛くなります。
変な話ですが、トイレにも携帯を持って行きます。2-3時間まち続けたAgentの返答を逃すわけにはいきません!
便秘になります。
そして、昨年の3月には、ユタ州にあるIRSのProcessing Centerで30ミリオンもの情報申請のタックスの書類が「Destroyed」というIRS 内部調査担当からのレポート。
別の同業者からは、「火事」があったらしい、とのこと。
ウーム。放火だったりして。。 山積みになった書類をみて、「燃やしちゃえ」と思った職員がいたのかも。
このニュースは、最初、当方が属する国際税理士・国際税弁護士のグループの仲間から、メールが回ってきました。
当方、全員への返信の形で、「そこに、法人のファイルを書面でおくったんです。今年、IRSから大きなペナルティーの濡れ衣をかぶせられているので、連絡の最中なのです。吐きそうです。」と返したら、弁護士の人が個人的にメールをくれて、「僕も、3件ほどそこにおくったんだよね。。。」
「ストレス高じて、私はチェリーパイ大きいのを先ほど食べました。」
「おやまぁ、僕はさっきお昼に、アップルパイ食べたよ。」
胃痛に、便秘、そして、デブになる国際税理士。
2022年のタックスシーズンは始まったばかり。
この夏を迎える頃には、私ども、タックスを請け負う者たちは、どうなっているでしょうか。
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